ガチャマン シーズン2 

第3話 円周率は3じゃない?

負けを喫したガチャマンは気を失ったまま研究所に運ばれていた。

「目覚めたかね。柚木君」

「博士、僕はアホになったんですか?」

「幸い初めからアホだったから大事に至らなかった」

「なんてこと言うんですか!」

「だってゆとり教育受けただろ?ゆとり教育は命とり教育だ」

「ゆとり教育を受けるとアホになるとうことですか?」

「その通り、アホをたくさん作ることを目的に作られた教育だ」

「なぜそんなことが必要なんですか?」

「きっと労働階級の庶民の頭が良くなると困るんだろう。柚木君円周率はいくつ?」

「3です。3と習いました。違うんですか?」

「いや、それでいい。身分の低い我々はそれでいい」

「本当は違うんですね。」

「我々の時代は3.14と習った。実は円周率は割り切れず、その後も数字が続く」

「知らなかった、、なんだか悲しいです。」

「円周率だけに割り切れない気持ちだ。なんちゃって、」

「うまいこと言ってる場合か!」

「ピーマンブラザーズはゆとり教育を憂いで出現したと推測ができる。」

「そうなんですか?

「そこで円周率教の教祖である私が、ピーマンブラザーズの憂いを鎮めよう」

「いつから教祖になったんじゃ!」

「私は頭が良いから円周率を続けて言うことができる。この呪文で鎮まるに違いない」

「本当ですか?」

「しかし、問題が一点。どこでやめていいか分からん」

「アホか!」

そんな時、電話が鳴った。

「ハイ、毎度おおきに正義の味方研究所。またピーマンブラザーズが出現ですか?すぐ向かいます。」

「よし、一緒に出動だ!」

「一緒にって?原付2種宇宙空母エンギ屋プライズに2人乗るんですか?」

「そのための原付2種だろ!ちゃんと改良してある新型エンギ屋プライズ・ネクストだがねーション号じゃ!」

たぶんネクストジェネレーションと言いたかったのだろうか?
どことなく名古屋弁になっている?

ま、いいか、ネクストだがねーションで、

そんな訳で2人を乗せてエンギ屋プライズは飛んでいった。通報どおりチュパピーマンブラザーズが暴れているぞ。

「変身!」そう叫ぶとお饅頭を口の中に、その瞬間眩い光が体を包み込んだ。

<やっぱり解説しよう。少年柚木オロシは美味しいお饅頭ガチャ饅を食べて、その血糖値が138つまりイチミヤを超えるとき正義の味方ガチャマンに成長するのだ。>

「悪と戦う戦意の街一宮。高度成長戦士・ガチャマン参上!」

変身したガチャマンにチュパピーマンが襲い掛かる。

「ガチャマン、用意したヘッドフォンをピーマンたちに付けるんだ!」

ピーマンブラザーズの後ろに周り、見事ヘッドフォンを装着するガチャマン。円周率教の教祖である博士が無線マイクで円周率を唱え、聞かせる作戦だ。

「あ、あ、只今マイクのテスト中。本日は晴天なり〜。そんでところにより曇り〜。」

「早よ、円周率唱えんか!アホ博士!」

「あ、そうだった。覚悟しろよピーマンたち」

π=3.1415926535 8979323846 2643383279 5028841971 6939937510 5820974944 5923078164 0628620899 8628034825 3421170679 8214808651 3282306647 0938446095 5058223172 5359408128 4811174502 8410270193 8521105559 6446229489 5493038196 4428810975 6659334461 2847564823 3786783165 2712019091 4564856692 3460348610 4543266482 1339360726 0249141273 7245870066 0631558817 4881520920 9628292540 9171536436 7892590360 0113305305 4882046652 1384146951 9415116094 」

おお、ピーマンブラザーズが頭を抑えて苦しんでいる。効いたか呪文。

「3305727036 5759591953 0921861173 8193261179 3105118548 0744623799 6274956735 1885752724 8912279381 83011949129833673362 4406566430 8602139494 6395224737 1907021798 6094370277 0539217176 2931767523 8467481846 76694051320005681271 4526356082 7785771342 7577896091 7363717872 1468440901 2249534301 4654958537 1050792279 6892589235 」

「いつまで、やっとるんですか!もういいです。」

「効いたか、我が呪文。」

「そのようです。逃げていきます、、え?アレ?こっちに向かってきた」

「あ、まずい。」

「なにが?」

「たぶん、賢くなって帰ってきたと思う、、ピーマンブラザーズ!」

「え〜!何のための呪文だったんですか!」

「いい勉強になったのかも?あとは頼んだぞ、ガチャマン!」

「そんなアホな!」

「大丈夫、こんな時のために名刀・地域振興剣をパワーアップしておいた。」

「まさか地域振興剣ネクストだがねーションって言うんじゃないでしょうね。」

「正解!」

「くたばれ!アホ博士!」

向かってくるチュパピーマンを次世代型・名刀地域振興剣が切った。そして返す刀でもう一匹のチュパピーマンを切る!

「相変わらず切れ味が悪いぜ!」

でも一目散に逃げていくピーマンブラザーズ。こうして今日も一宮の平和が守られた。

ありがとうガチャマン!なんだったんだ円周率教の呪文。ま、いいか。

そんな訳でガチャマンには10円図書券で25枚が渡された。

第4話 につづく。

最終更新日:2011/02/06