第6話 助かった?

研究所を出てガチャマン変身の術や武器を失い丸腰で悪と戦うことになったイチバン・ハジメに無線連絡が届いた。

「イチバン・ハジメ応答せよ」

「博士ですね。」

「危険だからハカセと呼ぶな。本名はヒロシだ。」

そういえばこの人、元からハカセじゃなかったけ、、漢字が博士なだけ?

「謎の未確認生物が現れ、暴れているらしい。今度はチュパグリだ。」

「なぜ僕らを敵と思っている一宮の人たちを、救わなければならないのですか?」

「それが正義だ。現地へ向かうんだ。」

「解りました。」

しょうがないので走って現場へ向かうと、そこにはチュパグリが暴れていた。

尖った頭で人々を襲っている。

「イチバン・ハジメ参上!俺が相手だ!」

チュパグリがハジメを襲う。
武器は無い、素手で相手ができるはずも無い。ハジメの皮膚にトゲが無数に刺さる。

深い傷を負ったハジメに止めを刺そうとしたその時、謎の飛行物体が現れた。
チュパグリを20連発花火が襲う。
あれはエンギ屋プライズ?あれ、ちょっと様子が違うぞ?

黒く塗られた船体。そして宝の文字が骸骨になっている?

「イチバン・ハジメ応答せよ。」

「どうしたんですか?ISN認定を通したのですか?エンギ屋プライズ。」

「いや、正義の船だと巨額な認定料がとられるので海賊船を作った。どうだ原付2種宇宙海賊船エンギデモナイス号だ。」

「話がくだらなすぎて傷にシミます。」


「どこに隠れてそんなもの作ったんですか?」

「岐阜県の八百津にいた。君は三重県の津を知っているか?」

「津市は、三重県の県庁所在地です。」

「八百津はその津の八百倍もある大都市だ。」

「嘘をつくな!三重県の人にも岐阜県の人にも怒られますよ!」

「ま、冗談はそこまでとして、これを食べろ。対チュパグリ用の変身饅頭だ。」

「これクリキントンじゃないですか?」

「誰が元アメリカ大統領じゃ。何が清浄機よ永遠にじゃ〜。」

「もういい!じゃあこれ博士の手作りですか?」

「そうじゃ、八百津で修行した。栗きんとんを真似て作った。商品名「なんとなくクリキントン」ってどうだ?」

「それってクリスタルの間違いじゃないですか?」

「特定健康正義に変身〜食品には未認定じゃ。お金がないからな」

「食べて大丈夫ですか?」

「失礼なこというな。これからはハイパーメディア栗エーター様と呼べ」

「アホか!なんですかハイパーメディア栗エーターって?」

「早く食べて変身しろ!」

「わかりました。変身!」そう叫ぶとお饅頭を口の中に、その瞬間眩い光が体を包み込んだ。

<解説しよう。少年柚木オロシことイチバン・ハジメはクリキントンを食べて、その血糖値が138つまりイチミヤを超えるとき正義の味方ガチャマンに成長するのだ。饅頭の種類はなんでもいいのか?>

「悪と戦う戦意の街一宮。高度成長戦士・ガチャマン参上!」



変身したガチャマンにチュパグリが襲い掛かる。

「ガチャマン、空中戦に持ち込め、ワシは先に帰るぞ。早めにやっつけろよ。」

「コラ!勝手に逃げるな。」

その隙にガチャマンの後ろに回るチュパグリ。ガチャマンの背中をトゲが刺した。ガチャマンスーツを破り、貫通する無数のトゲ。強敵だぞチュパグリ、不適な笑みを浮かべながら近づいてくる。

「博士め、なにが対チュパグリ専用のお饅頭だ。パワーが少なすぎる。」今度こそ万事休すか、その時、またしてもチュパグリを火の玉が襲った。

博士か?
イヤ違う、おもちゃの20連発花火じゃないぞ。

「あいつだ」

そこにはチュパニンジン。そしてチュパダイコン、チュパネギボウズ、チュパゴメもいる。全員でチュパグリを攻撃している。

いったい何がおこった?訳がわからないぞ。

攻撃を受け、逃げるチュパグリ。

「助かった、、」

そう思った瞬間、気がつくとチュパニンジンたちに囲まれていた。
ものすごい殺気だ。どうやらUMAたちはマジ切れしているようだ。

「そうか正義特定財源か!」

正義特定財源により農作業が出来なくなり野菜たちが怒っているに違いない。

チュパニンジンの叫びとともにUMAたちがいっせいに火を噴いた。

炎を浴び気を失なったまま上空から落下するガチャマン。

大丈夫かガチャマン。果たして無事に生きて帰れるのか?

シーズン2  第7話 につづく。

最終更新日:2011/02/06